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マンデラ 自由への長い道のDioのレビュー・感想・評価

マンデラ 自由への長い道(2013年製作の映画)
3.8
ネルソン・マンデラ
アパルトヘイトを平和的に廃止させ民族融和に尽力した功績によりノーベル賞を受賞、南アフリカ元大統領。

僕が彼に知っている知識なんてその程度だった。
ただアフリカについて興味があり、アフリカの中でも先進国並みの街を持ち、経済的にも発展している南アフリカが他のアフリカと何が違うのかに興味があった。

この映画はマンデラの自伝を映画にしたものだがアパルトヘイト法の設立から抑圧が増すに連れて人々の意識が憎悪に満ち、暴力に繋がり、辟易し、そしてそれらを赦そうと努力する人びと、民主主義を望む人びとがわかりやすく描かれていたように思う。

マンデラは暴力に救いを求め、白人に迫害された同様の苦しみを白人に与えることを望む人びとを諌める。

「復讐はしたい、でも私はそれ以上を望む、平和と自由だ、だから復讐はしない。彼らを赦そう」

この結論に至るまでに彼自信どれだけの犠牲を強いられたか。
それでもなお赦すという結論を導き出し、そして民衆に道を示したのか。

マンデラの存在の有無がアフリカ大陸の中でも南アフリカを特異な国にした全ての原因だとは言わない。
ただ憎しみを絶つ勇気のある指導者の存在が今の南アフリカを作ったことは事実だ。

赦す、を題材にした映画は数あれど歴史の重さを内包したこの映画は、言うまでもなく語るまでもなく、ただただその存在感を僕の中に満たしている。

30th Jan 2016
Dio

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