みむさん

アッテンバーグのみむさんのレビュー・感想・評価

アッテンバーグ(2010年製作の映画)
3.5
アッテンバーグって何かと思ったらデヴィッド・アッテンボロー(動物学者。映画監督リチャード・アッテンボローの弟)の読み違いのことだったのか。

挑発的ショットからはじまりヘンテコな雰囲気が続くが奥が深い内容。
身体や性に対して嫌悪感を抱いている女性がそれを克服し、自己を知り精神と肉体を苦悩しながら理解し成長していく話。生きることと死ぬこと。

ヨルゴス・ランティモスは製作のみならず出演していると知って観ていたけどあんな役(まるで練習台)だったのか。でも彼も重要な役で、彼のおかげ(?)て肉体に興味を持ち、性に対する嫌悪感もやわらいでる。

性を知ると同時に一方では父に死が迫り、生と死にも否応なしに直面。難しい性格だったマリナが不器用に自分の心身を理解していく。
生と死、体と精神、性のあくなき(?)自己観察、自己発見という感じ。

淡々と映される出来事、悲しみもあるが、親友で性生活あれこれ教えてくれたベラがいてくれた。そんな友情も良い。