せいか

ジャージー・ボーイズのせいかのレビュー・感想・評価

ジャージー・ボーイズ(2014年製作の映画)
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8/10、Amazon videoにて動画レンタルをして視聴。字幕版。
本作、フォーシーズンズというアメリカの有名な歌手グループによほどの興味がない限り、それ以上の面白さは全くないと思う。それを置いといても一個の作品として完成しているということはない。びっくりするくらいない。

確か観たかったやつだと思って確かめもせずにレンタルしたのだが、特にそういうわけでもなく、さりとてせっかくレンタルしたので観る。個人的にフォーシーズンズに興味があるわけでもなく、有名な曲に聞き覚えがある程度だったが、まあそれでも映画として何らかの面白いポイントはあるだろうと思ってはいたが、冒頭からしみじみ実感するように、私としてはそんなものは微塵も感じることができなかった。びっくりした。話が頭に入ってこないタイプでもあって、頭の中で滑っていくものに唖然としながら観ていた。
フォーシーズンズの伝記映画を観たいならちょうどいいんじゃないかくらいのもの。例えば似たような立ち位置の『ボヘミアン・ラプソディ』なんかもだいぶそうではあったけど、映画としての面白さも(胸がもやる、映画にするうえでの商業主義的な残酷さ含め)ちゃんとあったからまだ楽しめたけど、こっちはそんなものもない。娘が死んだのにラブソング作ることになってようが何があろうがびっくりするくらい心は何も感じなかった。

貧しく学もなく隅っこに追いやられた立場から這い上がっていく彼らの人生は始終何があっても妙に漂白剤の臭いがするくらい血肉を物語の中に感じないままに描かれている。どこかずっと空々しいまま空輪しているのである。なんだこれ。

精々、ラスト5分くらいのミュージックビデオ風のエンディングがなんかいいってくらい。踊るクリストファー・ウォーケンさんも観られるしな。
せいか

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