オルフェ

ジャージー・ボーイズのオルフェのネタバレレビュー・内容・結末

ジャージー・ボーイズ(2014年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

とても良かった。
私はフォーシーズンズをよく知らなかったけれど、まず伝記映画としてとても分かりやすかった。
それに描き方も、ゴシップ的にドロドロした感じに描くことも出来ただろう内容だけど、そういうところは敢えて説明だけに止めて、とても気持ちの良いラストを迎えさせてくれる。
ラストに向けての「君の瞳に恋してる」の爆発力にはやられた~(涙)。
何というか、彼らの音楽へのリスペクトを感じるのよね。とても素敵!

60年代、西海岸のビーチボーイズに対し、東海岸のフォーシーズンズ。
フォーシーズンズの名前の由来は、ニュージャージーにあったボーリング場の名前から。
そのボーリング場にいたのがジョー・ペシで、なんとフォーシーズンズの結成に一役かっているという、正にリアルにグッドなフェローズ!で、イタリア系移民の地域性がこってり描かれている。
私は、あのボーリング場のシーンがすごく好き。

トミーはグループに迷惑をかけたけども、トミーがいなければフォーシーズンズは生まれなかったかもしれない。
人と人をつなぎ、お金を工面し、メジャーデビューにまで繋げた行動力は並外れていて、誰にでも出来ることではないだろう。

そしてフォーシーズンズが60年代だけに終わらずに時代を越えることが出来たのは、やはりフランキーの個性的な声と、歌い続ける気持ちの強さがあってのことだろう。
0→1にするのが得意な人がいる。
1→100にするのが得意な人がいる。
100→0にするのが得意な人がいる。
…という言葉を思い出した。
そして「君の瞳に恋してる」の誕生秘話には泣かされた。

知らない俳優ばかりの中で唯一有名なクリストファーウォーケンも、これまた良い役だった。
どこかでダンスを披露するかもと思ってはいたけど、ラストのほんの少しでしたね。
彼のダンスは「ヘアスプレー」でも見られるけど、ダンサー出身だからさすがです。

イーストウッドもすごいよね。
細かいシーンを繋いで、多くのことを説明している作品だけど、本当に滑らかで見やすい。
特に、街灯の下で歌うシーンから~エンディングのダンスへの繋ぎなんて「いつの間に?」と思うほど滑らかで、こういうのを天衣無縫というのだろうと思う。
オルフェ

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