かめしゃん

ゴーン・ガールのかめしゃんのネタバレレビュー・内容・結末

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

・大前提として、ネタバレなし前情報無しで観るべし

以下、ネタバレ含む
・根本にある問題は、妻の両親の子供に対する無理解にあり、サイコパスというならこの親だろう(作家の父親の目線や話し方でなんとなく描いている)

・が、その親のネグレクト的な子育て(真に子供の心に対峙してないこと)に関してはこの映画の主題にはなっておらず、あくまでもこの物語の背景の一つである

・上記の点がこの実社会上では軽視または完全に無視されており、この映画においても作家としての社会的・経済的成功の影に隠れ、家族としての実像が見えなくなってしまっていることが、一番のホラーなのではないだろうか(実際、この映画もそこまでは踏み込んで描かず、この背景をひとつの面白くなり得そうな題材としてだけ扱うのである)

・映画として最後まで大変面白く観たが、上記を下敷きとしてこのような物語に構築すること事態が悪趣味になるんではないかと自問してしまった

・夫がクソ野郎なのは確固たる評価になるだろうとして、結末として視聴者のスケープ・ゴートにされるのが本当に妻だけでいいのか?ということ

・妻の最終的なスタンスがどちらなのか自分には判断出来なかった 基本は②と思うけど①もすこしある気がした
 ①夫のTVでの発言を聞き、出会った頃の夫の演技をさせ続けることに実益だけでなく心理的価値を見出した(たとえ虚像だろうが必要条件的に永遠の安心を得られる、とか)
 ②夫を死刑にするよりも生きたまま社会的にがんじがらめにすることの方が、より夫を苦しめられると考えた
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