みるふぃ

ゴーン・ガールのみるふぃのレビュー・感想・評価

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)
-
前から面白いと聞いたことがあって、ずっとみたかった作品。
アマプラで今日で配信が終わるー!!との事で滑り込みで見た。

めっちゃおもろかった。
これって結局見てる我々もエミリーの手のひらの上で転がされてた(映画の中の言葉を借りれば私たちは猿回しの猿)ってことかな?


正直どれが真実で嘘かわからない。
言った言わない、されたされてないという2人の間に起こったことはそれぞれの主観がぶつかり合うから認知が歪むのが当然(これは現実世界の夫婦喧嘩でもお馴染みだけど)


おそらく最初の段階ではエミリーは本当に夫が処されるのを楽しみにしていただけだったんだろうけど、ほんの気の緩みから計画が大きく変更していく。
そういう意味では、私はエミリーはそこまで狡猾な人とは思えないなー。
シビアな目で見ていくと色々と甘い。自分の写真が使われた失踪事件を扱うニュースが公共の場で流れてるのに、一切顔隠さずそこに堂々といるのは油断がすぎる。気づく人は気づくはず
逃げるなら徹底的にやらないと。
まぁそれも結末の話の展開上わざとかもしれないけど。

きっとエミリーは数年後なんらかの形で全て暴かれる時が来ると思う。
「何かが起こると必ずその跡が残るものだ。」とはかの有名なシャイニングでハロランがダニーに語った言葉だけど、彼女の行いはそれ。
皮肉な事に消そうと行動すればするほど残っていく。

あの女性刑事さんは勘で気づいてたんだろうけどなー、暴いてほしかったなーあの人に。


あと夫が言ってたエミリーに友達はいない(少なくとも越してきたこの町には)という言葉は本当だったと思う。だって妊婦の友人も自分の計画を遂行するために仲良くしたフリをしていただけだから(なんならお馬鹿さんと見下していた)エミリーが心の底から本当に友と呼べる人はいなかったのでは。

そして彼女は夫への復讐心が強かったけど、もしかしたら本当に復讐したかったのは彼女の親なのかもとも思ってる。自分の娘をモデルにした物語のキャラクター名でいちいち呼ぶか?あの母親の愛もなかなか歪んでる気がする。
ロザムンドパイクもインタビューで言ってたけど、親との関係に問題があるからこその行動である気がする。元彼や匿ってくれたストーカー?をレイプ犯に仕立てたのも。


まぁ、浮気相手はいい子だから暴露なんてしないとかほざくあたりニックは女性の本性を理解しようともしない典型的なクソ男なのは本当なので、彼をただ社会的に消すだけではなく〝あえて〟一緒に生きて見せしめのように苦しめるという形の復讐に変えたのは、さすがだなぁと思った。

考察すればするほどまたいろんな解釈が生まれる…

一つだけ言えるのは結婚生活というのはもっと平和なもののはずです。
エミリーと結婚しなければ、ね。
みるふぃ

みるふぃ