弟の死に責任を感じ、両親の愛を得られてないと感じる10歳のスピヴェット。科学の才能に恵まれ、成果を出しまくっても、両親も片田舎の頭の固い教師も誰も評価してくれず、関心も示してくれない。遠いスミソニアンで大きな賞を受賞し、自分を認めてくれる世界の表彰を受けに行けば何か変わるのだろうかと行ってみることに。
ジャンピエールジュネ作品でアメリを超えてコレが好きになった！！
作中ずっといつものあの素晴らしい映像美の中で、ある意味特殊な少年であるスピヴェットの興味深い視点と素晴らしさを感じつつ、弟の死を腫物のようにあえて触れないせいで余計互いにすれ違い傷つきあってる家族の様子と、家族をはじめとする周囲の無理解と無関心さを彼自身への関心の無さとして受け取りどんどん心を閉ざしていく哀しいスピヴェットの子供心も沁みるほど感じた。ときに、言葉にしてしまうほど傷つくことも、言葉にしないせいで傷つくこともあって辛い。。
でも、ほんとの自分を認めて愛してくれる世界は、結局外ではなく家族と共にあった。
ラスト5分は比較的あっさりで、それがまたいい。ちょっと泣けるくらいあったかかった。
