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インヒアレント・ヴァイスの&yのレビュー・感想・評価

インヒアレント・ヴァイス(2014年製作の映画)
4.8
【2015/7/6:早稲田松竹】
あのヤク中役をリバーの弟のホアキンがやるのは妙な感慨深さがある。
今回早稲田松竹での併映は「トゥルー・ロマンス」で、これはこれでグルーヴィなwhat's up L.A.2本立てだったのですが、「マイ・プライベート・アイダホ」でも良かったかも知れない。

公開時に観て何が面白いのかわからず、でも超好きで2回目観た。2回観てもやっぱよく解んないけど、たぶん年ベス入るな。

大きなテーマとしては、ヒッピーの終焉とか、アメリカ資本主義の支配、とかになるのか(AMEXからクレーム来ないの)?
原作も読んでないくせにアレだが、なんかブコウスキーぽいなと思ったり。いやいや、でも大事なメッセージはあの超カッケー神曲、CAN「vitamin c」に集約されてる!のかも。you're losing, you're losing, you're losing your vitamin c! って。あんなカッコよくて不穏なアバンタイトルはなかなかお目にかかれない。

スクリーンの中に同居する人間対人間の化学反応でじわじわと話が進んでくようなカラカラの焦燥感、進んだかと思えばわけわかんねーチョコバナナのくだりや、そもそも何故ジョシュ・ブローリンは菅原文太風なのか?そういや主人公男女は80年代日本映画みたいな関係性だな、など気を散らす要素満載で、なんだか集中力を試されてる気になる。
終わってみると、PTAってはみ出し者に優しいよね、ヨリを戻したいわけじゃないのよ、と切ない気分になり、また観たいなと思ったりもします。でも2回目より初回の方が楽しかった。これドラッグだから、耐性ついてない状態で観た方がキマルのね。

余談だが(まあ全部余談だけども)、今作には70's風に作り込んだトレーラーがあって、そちらも超絶カッコいい。というか、ホアキンのヒッピー衣装全般が最高。

モトパンケイコー‼︎‼︎も意味不明すぎて笑ったけど、序盤の風俗店の料金表に「OLD FASHION FUCK」って書いてあったのがじわっとキました。
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