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ジャッジ 裁かれる判事のyksijokiのレビュー・感想・評価

ジャッジ 裁かれる判事(2014年製作の映画)
3.8
■3行サマリ
・弁護士のロバートの父親であり地方の判事を務めるジョセフが奥さんの葬式の日の夜にひき逃げ事件を起こしてしまう
・相手が判事として過去に有罪を告げていた犯人だったことから法や過去の裁判までもを揺るがす事象になる中、やり手弁護士であり手段を選ばないロバートがどう対処していくかを描いたお話
・正義とは、家族とはみたいなものをテーマにした家族ドラマ

■感想
ちゃんとヒューマンドラマでもっと法廷サスペンスなのかと思っていたのでいい意味で裏切られた感じ。三兄弟の関係性と父と子の関係性を深く描写していることでストーリーに厚みが出るし終盤の展開も含めてカタルシス的展開がしっかり出てくる点はとても良かった。ただちょっと長いかなぁ。具体どこがというわけではないけどちょっと長いとは思ったり。

ストーリーの面白さというよりは登場人物たちの深みと人物描写の方に重きをおいていてそれも良い。もう少し犯罪そのものに対するサスペンス要素というか法定での攻防が描かれるかなと思っていたのでその点もちょっと想定とは違って裏切られた。

正義とは、勝利とはみたいな部分を突きつけつつも、知名度や行ってきた過去、あとは家族というものもテーマにおいていてバランス感覚が良かったと思う。Balance of scale of justice 正義のバランスを取るみたいな用語を検察側が彼に突きつけていてそのセリフがぐっと来た。確かになぁみたいな部分。

最後自分の息子と重ねていたという贖罪をするシーンは当人であるロバート・ダウニーJrの表情も含めて良かったシーンの一つ。

キャスト ☆☆☆3.7/5.0
ストーリー ☆☆☆☆3.8/5.0
演出 ☆☆☆☆3.7/5.0
映像 ☆☆☆☆3.7/5.0
音楽 ☆☆☆☆4.1/5.0
バイブス ☆☆☆3.5/5.0
プロット ☆☆☆3.4/5.0
全体 ☆☆☆3.8/5.0


■好きなシーンとポイント
・ボン・イヴェールのホロシーンが良すぎる
・ラストの長男とのやり取り泣ける
・法廷物と見せかけた家族ドラマでやられる
・ロバート・ダウニーJrのグラサン葬儀シーンと湖畔の小屋がアべンジャーズと重なる
・親父の名演
・ディッカムが言ってた正義となんとかのバランス的なのが結構刺さった
・娘突然大人なの笑える
・ロバート・ダウニーJrが早口でまくし立てて相手を罵るの好き
・自分がアル中薬中だっただけに昔悪かった男が似合いすぎる
・トマスニューマンの劇伴さすがのメロディアスさ
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