Maiko

リトルプリンス 星の王子さまと私のMaikoのレビュー・感想・評価

3.9
「大切なものは目に見えない」
サン=テグジュペリ著の名作『星の王子さま』の有名な一節です。

今作では『星の王子さま』のその後を、回想シーンを交えて描かれています。母親の言う通りに、レベルの高い学校を目指し勉強漬けの日々を過ごす少女がいました。彼女の隣家には、昼間は裏庭にある破損した飛行機を修理し、夜は望遠鏡で空を見ている老人が暮らしていました。引っ越してきて以来彼のことが気になっていた少女は、ある日母親に黙って老人と会うようになります。かつては飛行士だったという老人は、若い頃に不時着した砂漠で出会った少年「星の王子さま」との思い出を語ります...

正直それ程期待せずに観たのですが、これは当たりでした!、現代シーンをCGアニメ、回想シーンをストップモーションアニメで描かれているのが面白い!まるで一度に2本の作品を観ているかのようでした!キャラクターも可愛いかったです~特にキツネが良い!!!ストーリーも予想以上に感動的で、終盤はまさかの涙ポロポロ、、、一見子ども向けのように感じますが、大人にこそ心に響く作品だと思います。幼い頃から誰もが持つ純粋さや想像力。しかし、大人になると「夢を見ること」を忘れてしまいがちになってしまいます。

「問題は大人になることじゃない。忘れることだ。」

ある意味、それは恐ろしいことではないでしょうか。本当に大切なことまでもが見えなくなってしまうかもしれないから。夢や希望、大事な人・モノを見失わないために、想像力を持つことがどんなに大切かを今作では伝えたかったのではないかと思います。終盤は切なかったけれど、観終わったあとは何故か心地良かったです。心温まりました☆

思えば、フランス語学習を始めるきっかけとなった原作本と出会ったのは、今から約12年前。小学生の頃でした。その時に読んだときは、正直内容があまり理解できませんでした。けれど大人になって改めて読んでみると、人生について考えさせられ、一つ一つの言葉が心に響きました。

人生観を変える一本だと思います。
Maiko

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