きき

プロミスト・ランドのききのレビュー・感想・評価

プロミスト・ランド(2012年製作の映画)
2.9
配信終了間近だったということで鑑賞。
『追憶の森』に続いてガス・ヴァン・サント監督作品。

田舎町に天然ガスの採掘をしたいエネルギー会社から、マット・デイモン演じるスティーブと、フランシス・マクドーマンド演じる同僚のスーがやって来る。
反対な姿勢の住民たちに、町にそれがいかに利益をもたらすのかを説いたが、一人の老人が指摘した問題への回答に住民の不信感が募る。
それでも何とか上手くいきかけた頃、町に環境保護団体を名乗る男がやって来て、大々的に抗議活動を行う。
住民もそれに賛同し始め、スティーブ達の立場は一転してしまうが…

というお話。

あらすじも何も知らず、マット・デイモン主演かー、くらいで観始めた本作。
重すぎず、軽すぎず、リアリティのあるストーリーでこちらに色々考える余地は残してくれてるって感じ。

なかなかよく出来てはいたけど、淡々としていた印象。リアルにありそーだよね、って思う展開は住民側だったらゾッとするなぁ、と。
主人公はあくまで善人寄りで、確かにポイントを稼ぎたい、出世したい気持ちも強いけど、本当にこの事業をその町で展開したらいいと思ってる。
その善意と彼の人柄を、会社が利用した感じで、アメリカってそういうの多そう…なイメージ通り。

ジョン・クラシンスキーがこの環境保護団体の活動家の役なんだけど、人好きのする雰囲気なのに、どこか胡散臭い感じがして良かった。

フランシス・マクドーマンドはどこにいても存在感すげぇなってなる。
ブレない女性の役が似合うね。

正直恋愛要素とかはなくても良かったんじゃないかとは思うけど、その他の理想と現実を見つめ直す描写は、あくまで映画的ではあるけど嫌いじゃない流れだった𓅪˒˒

それにしても、この題材って結構難しいなぁ、って、どっちの気持ちもわかるーって観客らしい感想。
どっちの立場に立っても、スティーブ側が騙してます感たっぷりでもないし、住民側も手放しに反対も賛成も出来ない理由もあるし。

記録 : 2020年148本目。
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