Donatello

プロミスト・ランドのDonatelloのレビュー・感想・評価

プロミスト・ランド(2012年製作の映画)
3.9
俳優でありながら脚本家という肩書きも持っているマット"ボーン"デイモンさんですが、隠し持っている原稿はあるんだと思いますけど、肩書きの割には今まで2本しか映画化されておらず、うち一本はこじんまりした作品だけに、「まぁ脚本家としては一発屋だったよね」ぐらい思ってましたけどもね。

そういう意味でもこれはなかなかよく出来た脚本であり作品だったと思います。

『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』と同じような自らを解き放つ物語でありながらも、より複雑な世相を入れ込んで、何処と無く釈然としない感を残しつつ、それでも清々しい気持ちにさせるのは凄いなと。

そういう意味では共同脚本家で同じく俳優のジョン・クラシンスキー君のテイストかもしれませんが。まぁ奥さんが麗しのエミリー・ブラントちゃんですからあまり褒めません。寧ろ褒めたくないです。ケッ。

そしてガス・ヴァン・サント監督の全体を通した間がとても良いなと。
いちいちの構図なども流石でございます。

『カンパニー・メン』ではベン・アフレックの奥さん役だったローズマリー・デウィットちゃんをヒロイン据えて口説くという、あんたら2人どんだけ仲いいんだ。

善悪を簡単にはつけづらい題材を選び、淡々と物語を進めておきながらもしっかりターニングポイントを配置する脚本は本当に見事なので、SF大作にあっと驚くカメオ出演とかしてないで、とっとと次の脚本書いてほしいものです。
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