ねまる

DEAN/ディーンのねまるのレビュー・感想・評価

DEAN/ディーン(2001年製作の映画)
3.7
James Deanの有名な作品を観ていないので、
どこまで似ているのかは正直分からない。
Youtubeで少し観た程度。

その程度でも、「怖いっ!!」と思った。
顔つきがそのままだった。たったあのYoutubeでみただけの人が降りてきていた!今いた!!
ディーンがいたの!!今のはジェームズ・ディーンだよ。恐ろしく似ていた。

James Deanの生き写しと評価されたそうだけど、
それは似ているかどうかだけではなく、
どれだけJames Deanという存在の伝説さと愛嬌を表現出来るかが何よりも鍵だったのだろうな。
だからこそ物真似で似せるというより、自分の中に憑依させて同じ感情レベルでぶつかろうとしている。
実際に演技として残っている舞台や映像の部分は意図的にあまり描かず、そうではない部分で描きたい演出と同様に。
紙を咥える、手を舐める、一瞬の仕草に愛される理由がある。

むしろ、この撮影をしている時のJames Francoが見てみたい。ここまで役にのめり込んで大丈夫か…
嫌煙家だけど、タバコを吸いまくったり、手で火を消すのを真似てみたり、バイクに乗ったり…
「actingはactingだ。役にのめり込み過ぎるな。」
って最初のディーンの演技の先生が言う言葉を思い起こす。

ジェームズ・ディーンは変わっていた。
人とは違う感性を持ち、表現力を持っていた。
演技の方が自己表現が出来る。お父さんに愛されたかった少年。
お父さん役の方も物凄く素敵なお芝居でした。

事故は不運だった。生きていればと思う。
ただ、やがてはそこに導かれたのかもしれない。
精神的に危なすぎる橋を渡りすぎている。
メソッド演技法についてちゃんと勉強したいね。
どれだけの力を持っていて、どれだけ危険なのか。
しばらくイギリスの教科書があるような演技法に浸っていたので、この真っ赤に熱って痛みを感じる心臓がむき出しなような演技に触るのが恐ろしくなってる。

ジェームズ・ディーン作品。
いつかちゃんと観たいな。
ねまる

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