子供のまま大人になった女性の少しだけ成長する物語。
フランシスは、
・人の話を聞かない
・自分の話しかしない
・見栄を張るために嘘をつく
・自分の弱みを見せられない
・空気が読めず人の不快な感情を読み取れない
そんななんとも言えない特徴を持っている。多分友達にはしたくないタイプ。
友達にさえ嘘をつき見栄を張る彼女からは、少しずつ人が離れていく。
自分が1番惨めな思いをしているのに、それを隠すために陽キャな友達を作り、自分は幸せだと自分自身を偽っている。
どんな目にあってもポジティブ?で何もかもを人のせいにする姿勢は、ある意味強みなのかもしれない。
だが、唯一の親友でさえも離れていった時、フランシスはどん底に落ちる寸前までいったと思う。
人間は、死ぬほどの挫折感、自分の人生の全てに絶望した人ほど、自己の変化が生きるために必要だと学ぶ。
挫折ほど人を成長させるものは無いと言うが、挫折した人は、成長しなければ生きていけないことを痛感するからだと思う。
挫折経験がない人は、自分はそのままでも生きていける。そんな安心感があるのだろう。
どちらが良いかは分からないが、挫折を知らない人と挫折を知っている人では、成功のための目的意識は大きく違う。
フランシスもあと少しで本当の挫折を味わっていたと思う。だけど、その前にソフィーが戻ってきた。
挫折を知ったからこそ、フランシスは少し成長したが、そこでソフィーには戻ってきて欲しくなかった。
挫折後の孤独こそ、自分の人生を見つめ直し、変化していくためには必要な時間だから。
雰囲気は嫌いじゃなかったが、やや物足りなさとモヤモヤ感が残った。