ノラネコの呑んで観るシネマ

フランシス・ハのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

フランシス・ハ(2012年製作の映画)
4.7
これは小さな愛すべき映画。
とにかく全てにおいてタイミングの悪い女、フランシス。
非モテ系ダンサー志望の27歳が人生の分岐点にさしかかり、自分の居場所を探して葛藤する。
こういう人友達にいる!とか、自分自身がフランシスそっくり!とか、感情移入率高し。
優しくて、ちょっと切ない青春のラストページを演じる、グレタ・ガーウィグが素晴らしい。
ドタバタ走ってずっこける。
ガタイが結構良いこともあって、お世辞にも可憐とは言い難いが、何とも可愛くて憎めないキャラを好演。
アレンの「マンハッタン」へのオマージュもセンス良い。
女同士の友情を軸にした話は、下品さをウィットに置き換えた「ブライズメイズ」の様でもあり、気持ち良く笑わせてくれる。
「ハって何?」という不思議なタイトルの秘密は是非劇場で味わって欲しい。
傑作!