このレビューはネタバレを含みます
ストーリーはかなりケレン味が強い。
主人公は並外れた瞬間記憶力と観察力を持つ若き女性刑事（といってもサヴァン症候群ではないらしい）で、その能力を買われて韓国警察特殊犯罪課の監視班に配属される、という設定で既に推して知るべし。
とはいえ、観るものを楽しませようとする娯楽作品と思えばこれはこれで面白い。
首都ソウルの街中で通行人をかき分けての追跡劇やカーチェイス等は、行政やソウル市民の協力なしに撮れなかったとのことで、さすが韓国映画と思わせてくれる。
登場人物の動きを現在進行形で見せるだけで、いちいちキャラクターを掘り下げたりしない潔さも良い。
また、展開もセリフもかなりテンポが早いので（矢継ぎ早に指令を発したり）、吹替版のほうが楽しめるはず。
あと撮影時26才のハン・ヒョジュが髪をボーイッシュに切り、フードが付いた濃いグレーのパーカーを着ているのも見もの。
ロマンチックコメディで名を馳せてきた彼女にとってこれが初のアクション映画だそうで、個人的にこの作品のヒョジュがいちばん好き。
ヒョジュの上司役ソル・ギョングや、この作品で初めて悪役を演じたというチョン・ウソンもいい味を出している。
