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女学生ゲリラの一のレビュー・感想・評価

女学生ゲリラ(1969年製作の映画)
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“ごっこ”の映画が好きなので好き。卒業証書と成績表を盗み出して山に立てこもり威勢よく始まった高校生の闘争は、ほとんど手応えもないまま、だらだらと無為に日が経つばかりで、最後には内ゲバまで起こりシュルシュルと萎んで終わってしまう。このスカッとしなさが良いです。それでも足立作品の中では一番キャッチーなのでは。

2021/1/27
『叛女 夢幻地獄』足立正生
若松プロではなく国映作品だが、スタッフは若松組。これまで観てきた足立監督の劇映画としては一番出来が良いんじゃないかと思う。妾が本妻を殺す安い痴情の犯罪劇とアングラ出身の監督によるシュールな演出や禍々しい音楽が合っていて、貞永方久が初期に撮ってたような気味の悪いサスペンス作品を思わせる。母親に理不尽に責め立てられ頭が狂ってしまう本妻・美矢かほる。「私の世界は私が作る!」と幻想と幻聴の世界を生き始める妾・谷身知子。アワアワしっぱなしの夫・大和屋竺。母親役の天野照子も強烈。
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