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アントワーヌとコレット/二十歳の恋のakrutmのレビュー・感想・評価

3.8
『大人は判ってくれない』の主人公アントワーヌ・ドワネルの数年後を描いた、いわゆる「ドワネルもの」(「アントワーヌ・ドワネルの冒険」シリーズとも言う)の2作目にあたる、フランソワ・トリュフォー監督の短編映画。国際色豊かな5人の監督によるオムニバス映画『二十歳の恋』のフランス篇として制作された。

親元から離れてレコード会社で働き始めた17歳のドワネルが、コンサートで出会った少女コレットに恋をする。コレットの両親には気に入られるがコレットが自分をどう思っているかはよくわからないというちょっと切ない恋物語であるが、切なさよりは17歳の若者らしい青くさを感じさせるジャン=ピエール・レオの演技が良い。コレットの近くに引っ越してしまうドワネルもドワネルだけど、コレットの仕打ちもひどすぎる。そんなところに17歳の二人の青さが象徴されている。なお、本作の内容は17歳の頃のトリュフォーの実体験がもとになっているとのこと。

モンマルトルの近くのフォレスト通りとパサージュ・ド・クリシーの間にある、ドワネルが最初に住んでいた狭小ビルが、雰囲気があって素敵。
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