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Birth/バースのmitakosamaのレビュー・感想・評価

Birth/バース(1984年製作の映画)
3.4
ダロスに継いで発表されたOVA黎明期を象徴する作品。
良くも悪くも中身カッスカス(笑)OVAというジャンルがアニメマニアらの欲望を叶える形で誕生し、物語性よりも作画を重視したが故の結果ですな。
当時ケレン味あるアニメーターの筆頭であり、今なお色あせない金田作画。
金田アクションの到達点の一つと言って差し支えないでしょう!ぶっちゃけ、この作品のバリューはこの作画しか無い訳だし。

物語はあって無い様なもの。
舞台は何処かの辺境惑星で、機械生命体が支配するデストピア。
エクスカリバーの様な剣を手に入れる少年。赤の前身タイツでエアバイクを駆る少女。宇宙船の2人組。変なマスコットキャラ。

作品の大半が、機械に追い回される人間の描写。アクションしかない物語は正直シンドイ。しかも素の芝居が無いので常に変なアングルで変なポーズで動いている。ダレ場がないことで、全編がダレてしまう典型的な例だね。

滅茶苦茶尻切れトンボで強引な幕引きも、物語性の希薄さに拍車をかける。

まぁ、アニメの表現力の追求に一役買った事は間違いないでしょう。
この作品単体では評価に値しないが、この時代の作品群がアニメの歴史に与えた影響を考慮して評価すべき、ということですな。

メカデザインは小林誠。この時期は良い仕事してたなぁ。
サントラは久石譲。だけどイマイチだと思う。

赤い前身タイツ少女のムッチリ感といい、アニメのフェチズムに溢れてる。
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