ちゃんしん

アイ・フランケンシュタインのちゃんしんのネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

ストーリーとしては面白い。

悪魔と天使と人間と怪物…。
怪物アダムは、悪魔にも天使にも人間にも属さない、ただ一人で生きていくことを目指す至高の存在だったはずなのに…。

悪魔は人間界に当たり前のように侵入し、自らの僕を増やしている。
人としての魂の無い人間は生きる死体と同じであり、そんな人間に対しては誰にでも悪魔の魂は宿る。
天使は人間を守るために防衛はしてくれるが、その人間を積極的に守ろうとはしてくれない…、ただ、悪魔の支配を極力抑えるにとどまっている。
天使も人間界に害を及ぼす怪物は不要な存在と決めつけている…。

悪魔の魂を持つのか?

天使の魂を持つのか?

それ以外の答えを求めるのか?

それは人間一人一人に任せられているということだ。

実世界も同じこと。

魂の無い人間が増え悪魔の魂を持たされれば、そこには優しい想いやりや助け合い、労わりあいも無くなり、横暴や暴力、掠奪が支配する世界になるだろう。
悪魔の社会が見せているように。

魂の無かった怪物アダムが、初めて仲間といえる人間に出会い、自分の意思の持ち方次第で自分の存在自体を変えていくことが出来、人の心を持ち始め、助け合いや想いやりの大切さを知り、大切な人の為に生きる意味を見出して、人間の心を持った怪物として生きていく決心をした。

人間も生きる意味、生かされている意味を知る必要がある。

悪魔が支配する世界、そこに本当の安らぎや幸せは無い。
ちゃんしん

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