FireFox917

リトル・フォレスト 夏・秋のFireFox917のレビュー・感想・評価

4.1
東北の山深い集落で一人暮らしをする若い女性の夏と秋のスローライフを描く。

橋本愛の語りと所作が本当に素晴らしい。登場人物が少ないので、丁寧な暮らしを集中して観ることが出来ました。

食べるために稲や野菜を育てたり、時には鴨や岩魚を捌いたりする。自然からの恵みを頂いて暮らす。
子供の頃に毎年夏休みや、たまに冬に過ごした母の東北の田舎を思い出します。自然は美しいが、そこで暮らすことの大変さは少しは理解しているつもりです。

都会で生きる自分では決して行わない数々の営みを観ていると、清々しさと同時に本当に感謝の気持ちが湧いてきた。

橋本愛のナレーションも心に残ります。
「言葉はあてにならないけれど、体が感じたことなら信じられる」
五感を通じて得られた知識と知恵、幾つになっても大切なモノです。

そして、出てくる数々の美味しそうな料理。
「料理はその時の自分の鏡よ」
これはお母さんの言葉。
確かにそうだ。美味かったら感謝しないといけない。味が違ったら気にかけないといけない。改めてそう思います。

最後にお母さんからの手紙が来て終わり。
さあ、冬と春はどうなるのか?
続きが楽しみです。
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