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リトル・フォレスト 冬・春のmomoのレビュー・感想・評価

4.5
夏・秋を観て引き続き観賞。美しい映像つきの贅沢なレシピ集。餅やハット、凍み大根の煮物。寒さも恵み。雪は厄介者だが、それすら味方につけて生きていく。人間てたくましい。小森に生きる人々の生活には厚みがある。自分も食や生活の営みを通して、丁寧に生きていきたいと思った。でも、いち子はこんなに一生懸命生きているのに、それはただ逃げているだけなのだという。確かに、一番大事なことから目をそらして、それをごまかすために、一生懸命で取り繕うってあるかも。「円じゃなくて螺旋。」言われてみれば人生ってそうだね。同じことを繰り返しながら少しずつ変わっていく。終盤のいち子の行動は、いち子が小森でちゃんと生きていくために必要なプロセスだったんだろう。お母さんはなんで出てっちゃったのかな?いつか帰ってくるんだろうか。橋本愛ちゃんも美しいが、桐島かれんさんの俗世とは隔絶された美しさに心惹かれる。桐島さんのシーンは独特の世界があり、異次元的ですらある。結末、私もロマンを語る背の高い男にひかれるが、こちらはまさかの展開で。いち子の舞う神楽が、まるで小森に明るい春を呼び込んでいるかのようだった。いち子、小森で農家レストラン開いてくれないかな。いち子の自家採り野菜のスパゲッティー食べたい。
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