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チスルのIPPOのレビュー・感想・評価

チスル(2012年製作の映画)
2.6
1948年 済州島で起きた米軍と韓国政府による民間人虐殺の出来事を描いた作品。スルーして来たものの、遂に鑑賞。

最近観た台湾映画『返校』で描かれた自由思想を禁じ、民間人を暴徒とみなす「白色テロ」とまさに似た出来事なんだと、どなたかのレビューにあり興味を持ちました。

本作を観た後より、観る前にじっくりWikipediaで「済州島4.3事件」を調べるのをお勧め。
衝撃的かつ残虐極まりない史実。しかし、本作は全編モノクロで独特な前衛映画のような仕上がりに戸惑う。もっと胸をえぐる悲しみを期待したのだが、単調なイメージ映像風の連続が退屈。
残虐過ぎる出来事を独創性豊かに描いた!という意図ならば素晴らしいと思える。

でも、求めてたのはこういう作風じゃ無いのよね…。この事件に関心があるからこそ。非常に似た題材で戦時下の民間人虐殺が題材の韓国映画ならば、『小さな池』の方が良作だったかと。

積雪の上で20歳の兵士が全裸で立たされるという体罰シーンが不思議とアート感。
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