Amelia

トークバック 沈黙を破る女たちのAmeliaのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

覚え書き

私たちを分断しているのは、私たちの“違い”そのものはない。“沈黙”である。
オードリー・ロード 詩

声にして訴えなさい。あなたの真実を 闇を 狂気を。 そのすべてがあなたなのだから

トークバック・セッション…上演後に演者と観客が交流。トークバックは「応答」しあうことの意。

女だけのアマチュア劇団メデア・プロジェクトがHIVをテーマにした芝居を上演
出演者16人の半分はHIV陽性者
“HIV IS LIVIN WIT ME”全員の衣装
実体験に基づいた内容
「愛の道化師と踊る」
トニー・モリスン「ラブ」から
「“愛の道化師”はセックスを意味し 世界は“愛の道化師”と踊っている」

メデアは受刑者に向き合う演出家とHIV患者と向き合う医師の出会いから始まった。



殴る動作、過去の敵、自分の問題との戦い。

「味方なら一緒に立ち上がってよ!違うならとっとと帰って!」

だいたいの女性が幼少期に性的虐待などのトラウマがあり、若くして家出、薬物依存に陥っている。

過去の体験や感情を語り合い、芝居を作っていく。自分自身と向き合う過程。
打ち明けたことで生まれる仲間との絆。

HIVは恥と偏見の病気。
でも何も変わらない。
HIVが全てじゃない。人生は問題が山積み。
何も諦めることは無い。

過去と向き合い認めることで、恥ではなく自分を見つけ出していく。

HIVにかかってからの方が“生きている”ように見える。
自分の過去や過去の誤ちと向き合うことでそれも全て自分だと認めることが出来る。それは強さだと思う。これが私だ文句あるか!と大声で言うこと。そのためには支えてくれる仲間が必要。支えあって強くなれる。今生きていることを一緒に祝える仲間は素晴らしいと思う。



ドキュメンタリーはストーリーが決まってるのでは無く、膨大な映像から欠片を拾うようにして組み立て、事実を届ける
作り方が正反対。
演者はみんな、過去の体験を詩にしていたけど、それが出来るのって凄いことだと思う。
Amelia

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