N.Niino

ヴィオレッタのN.Niinoのレビュー・感想・評価

ヴィオレッタ(2011年製作の映画)
3.6
ストーリーそのものとしても「お、おお」と思ってしまうのですが、これが監督の実体験に基づいているというバックグラウンドを知ると考えさせられずにはいられない作品でした。

ヴィオレッタの役のアナマリアの演技力によるところがあるのはもちろんですが、化粧、服、表情だけで印象ってこんなにもガラッと変わるんですね。すごいなあ女という生き物は。

母は純粋な芸術至上主義者なのか?彼女なりの愛情表現なのか?センセーショナルな題材で注目を集めたい俗物か?
これがわたしの中ではいまだに謎ですし、見る人によってかなり印象派変わってくると思います。でも原題の"My Little Princess"はどこか不器用な母親の愛情を感じさせるような気がしました。わたしの小さなお姫さま。とはいえ、あんな年端もいかない少女にバタイユ読ませるのはいくらなんでもやりすぎだろう…。

耽美で退廃的、官能的で毒っぽい衣装やセットは絶対好きな人はとことんツボなはずです。普通のかわいらしいフランス映画に飽きたらぜひ。
N.Niino

N.Niino