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アラサー女子の恋愛事情のnntmkazuyotaroのネタバレレビュー・内容・結末

アラサー女子の恋愛事情(2014年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

20代前半のころのわたしがみたら「メーガンサイテー!」とぷりぷり怒ったと思う。
でも30代も半ばにしてやっとわかる気がする。メーガンの考え方、これは決してモラトリアムの代償なんかじゃなくて、彼女が失いたくない大切な自分の気持ちだ。
周囲と自分の生活や価値観が違うと感じるとき、どっちかが間違いなんてことはないし、メーガンの言動も何の不思議もない。だってメーガンの様に自己すら肯定できない人が他者なんて肯定できるはずがないのだから。
なので先ずは、自分を愛することが大事。でも十代の頃の様にいかないのが、大人の煩わしくもありおもしろいところなんだろう。

10代の頃に自分よりも周囲との関係が大切だったりするのは、まだまだ未熟だったからで、コミュニティーが自分にとってアイデンティティだったからだ。いっしょにいて楽しいクールな友だちこそが自分がクールな証。
そして大人になり社会に出る。新しい出会いや学びがあり、誰しも少しずつ確かに変わっていく。それでもずっと10代の頃の様にお互いを理解しあえると思っていた。けど現実はそうも上手くはいかない。さみしいけど思い出だけで、ずっといっしょにはいられない。それが20代後半、ってのは分かり味が深い。(そんなすれ違いゆく友だち役にエリー・ケンパー!絶妙な配役!)

でもクールじゃなくなったら用無しなのかと言ったらそれは違う。いつまでもクールな関係でいたかったのが、そもそもいつもクールでいる必要なんてないと思える様になる。すると新たな関係を築けたりもする。これが30代中頃、歳をとるということなのだろうか。
というのもあって歳をとるとよけいに「いっしょにバカやってくれる人」が愛おしくなるんじゃないかな。

あれもこれもそれも人それぞれの価値観がある。正解はないけど、わたしは「期待を寄せ、自分の期待する人間であって欲しい」と言う人より、「自分を信じ、時にLaggiesな自分を飲みに誘ってくれる人」の方が良いかな。(と思ってしまうのはLaggiesだからかもしれんが…)
しかもそれが、また白い服の女性が現れて「オーマイガー。。」と思いつつも箱ワインといっしょに迎え入れちゃう、チャーミングで不器用でバツイチ子持ちの孤独な弁護士サム・ロックウェルだぞ?絶対不可避、好きになるに決まっているだろう。(しかも、高校から付き合ってる恋人が、エセアーティストの自己啓発野郎になってしまうだなんて🤮変わるっていってもさすがにねぇ🤮)
これ、A24配給なんですね。
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