雨宮はな

リスボンに誘われての雨宮はなのレビュー・感想・評価

リスボンに誘われて(2012年製作の映画)
5.0
観たあとで、地元のおばあちゃんたちと話に花を咲かせた!
街並みが美しいし、謎がだんだん解き明かされる感じが面白いし、主人公の俳優さんが素敵。
おじいちゃんたちも「いやあ、これは良かったなあ」って満足してたみたい。

哲学者が書いた小説が原作なだけあって、自己を見つめ直すきっかけになるような単語やシーンが多い。
だけど、そればかりを気にして映画が疎かになるなんてことはなくて、「もう一度観たいな」とか「あの言葉を追いたいな」ってフックになるくらいで置いておける。
本編に出てくるアマデウが書いた書籍をゆっくり読んでみてみたくなる。

ポルトガルの独裁政権時代を生き抜いた人たちが老人になった現代が舞台。
時代背景を知っておいた方がのめり込みやすく、登場人物たちの心情をはかりやすいし、暗さや重さを感じやすくなると思う。
ただ、そういったものをあまり分からない状態で「老人の話をきく」スタンスで観るのも、十分面白いと思う。

エステファニアという、ものすごく自惚れの強い疫病神女性キャラクターが大嫌いなのだけど、「美人は環境を壊したり、人を破滅させるもの」という理にも思える。
雨宮はな

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