爆裂BOX

YETI イエティの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

YETI イエティ(2008年製作の映画)
3.2
大学のフットボールチームを乗せた旅客機が乱気流に巻き込まれヒマラヤの山中に不時着。生存者達は久寿を待つことにするが、そこにイエティが現れ…というストーリー。
ポール・ジラー監督による雪男イエティと「生きてこそ」を合わせた様な怪作モンスター・パニックです。
序盤から中盤はイエティの出番は少ないです。機体後部にある無線機を取りに行った学生二人襲ったり墜落死者の死体持っていったりしますが、イエティよりも極限状態に置かれた生存者達のサバイバルと対立などのドラマが描かれますが、まあそんなに深くもなく薄いドラマです。遭難して2,3日くらいで乗客の死体の肉喰うかどうかで議論が起きたりしますが、流石に早すぎるのでは。皆血色良いし、ウサギ取ってその肉喰ったりしてますし意見の対立から喧嘩したりと皆さんまだまだ元気な感じです。死体の肉喰おうと主張する奴はチョコ隠し持って食べてたりするのでどんだけ食いしん坊なのかと。イエティに死体持ってかれて「俺達の食糧持っていきやがった」みたいなこと言ってますし。しかもヘリ迄向かう道すがらまだチョコ食べてますし、チョコだけでも十分生き残れたのでは。でも、一番最初に「体力があるうちに助けを呼びに行こう」と主張してたのはまともだったな。死体の肉食べるシーンでも悲壮感だしてますけど、上記のせいで全然悲壮感感じられない。救助隊が来て「もう少し待てばよかった」と主人公言いましたが本当にね。食べた後一日経過したくらいで救助来ましたし、狩りしてても十分持ってただろうに。
イエティは着ぐるみ丸出しですが、着ぐるみの出来自体は悪くないと思いました。「食人雪男」おイエティとそっくりだったけど、雪男系はデザイン似るのかな?走るシーンでいきなりPSレベルのCGになるのは笑いました。しかもピョーンと凄いジャンプ力見せる。主人公の恋人攫った後食べるんじゃなく抱いて一緒に寝るスケベな所は笑いました。腕引きちぎられたり心臓掴みだしたり、顔足で潰したり少ないながらもゴア描写あります。
終盤ではイエティの襲撃で攫われた恋人を救う為、イエティ退治が始まりますが、イエティが○○いたというちょっとしたサプライズ展開や落とし穴にホイホイ落ちるイエティなどが面白かった。その直後の雪崩が流用映像丸出しなのも笑った。イエティとのラストバトルもぶら下がったイエティの顔面蹴りまくる所も面白いな。救助隊員はとんだとばっちりだったな。
無線機を探しに行ってイエティに襲われ片足が折れて、千切られた仲間の腕添え木代わりに何とか飛行機までたどり着くけど仲間に照明弾で顔撃たれるガルシアは可哀想すぎてちょっと笑っちゃいました。最後生きてたのはビックリだけどその後のラストも悲惨すぎ。仲間には死んだと思われてるから助けも来ないだろうし。
ツッコミどころ盛り沢山だけど、B級バカモンスター映画としては楽しめる作品ですね。