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ネオ・ウルトラQのsawady6のレビュー・感想・評価

ネオ・ウルトラQ(2014年製作の映画)
2.4
特撮は総じて低予算ながら工夫されていて見応えがあるのだが、
エピソードの善し悪しが監督別にはっきりと分かれていて各人で感想を分けるのが妥当だとさえ感じた
個性を発揮できなかったメインキャラ陣はいない方が表現の幅が広がったのではとさえ思うぞw

田口回は根っからの怪獣マニアとしての気が前に出ていて現代版Qとは?を熟考した上で表現してるのが分かる
怪獣からの恩恵の享受というテーマの偏りはあるが他がしっかりしてればそれも目立たなかったはず
プラーナ回の慣れと問題の先送りの姿勢の行く先の予測不能な破滅を予感させる最期がかなり好み

入江・石井回は基本的に二者択一を迫られる状況か2つの相反する派閥が争う話
その後を明示しない造りが殆どではあるのだが道筋がはっきりしているのでモヤッとする物が残り辛く印象が薄い
酷いとは言わないがQというよりは星新一のショートショートのそれに近いのでらしさを感じないのが問題

大問題児、中井庸友回
3回ともQとしては勿論のことSFとしても面白くなくストレス要素にしかならず
脚本や設定の上辺だけをなぞった上で着地点をちょっといい感じの話で取り繕うとしているのが厭らしい
各回共に必要なシーンが抜け落ちて放送されてしまったと思えてしまう程に見応えがない

ネオは非常にアンバランスな作品だけれどももしウルトラQと称さずに円谷の新企画だとしてたなら評価は多少違ったかもしれない
田口監督の流石さが身に沁みたシリーズだったぞw
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