イチロヲ

ゴールド・パピヨンのイチロヲのレビュー・感想・評価

ゴールド・パピヨン(1984年製作の映画)
4.0
行方不明の父を捜すため中国へと赴いたフランスの令嬢が、現地で引き合わされたアメリカ人探検家と共に、ジャングル奥地へと侵入する。フェティシズム専門のイラストブック「Sweet Gwendoline」を実写映画化している、エロティック・アドベンチャー。

原作者ジョン・ウィリーは、戦後のポルノグラフィを牽引した伝説的カメラマン(日本に例えると、伊藤晴雨のような立ち位置)。中学生男子レベルのエロ妄想が横溢しており、常時ムラムラしている登場人物が、好きあらば性を貪り尽くそうとする。

砂漠地帯、密林地帯にて本格的なロケを敢行しているため、映像に波及力がある。そしてアマゾネス軍団の本拠地に移動してからも、珍妙なドライブ感が持続する。モデル体型の健やかな女体が乱れ咲き、キャット・ファイトを披露してくれる。

原作者が表現したがっているビザールな世界とは異なっているようだが、石井輝男とジョン・カーペンターを掛け合わせたような、融通無碍な世界観を楽しむことが可能。それなりの予算を下半身ネタに費やすという、正しいお金の使い方を提示している。
イチロヲ

イチロヲ