マリオン

ニード・フォー・スピードのマリオンのレビュー・感想・評価

ニード・フォー・スピード(2014年製作の映画)
3.0
人気のレースゲームシリーズを映画化。いくつかのシリーズをやりこんできた身としてはもっと荒唐無稽なレースやアクションが見たかったなというのが正直な感想だ。主人公を中心とした冗長なドラマパートを見るぐらいなら豪快なアクションが見たかった。

シリーズによってテイストは違うものの映画版はホット・パースートとザ・ランの要素が色濃く反映されていると思われる。ホット・パースートは警察VSレーサーの何でもアリ、周辺被害もお構いなしの鬼ごっこカーチェイスを、ザ・ランは危険なアメリカ横断キャノンボールレースを描いている。この2作品の要素を上手にミックスしたらそれは面白い映画になるはずなのだが今回の映画は正直中途半端だ。

もちろん故意に相手をぶつけてリタイアさせたり、無人パトカーを発車させて相手を再起不能にしたりなど工夫されてはいるし高級スポーツカーの壊しっぷりもなかなかだと思う。だが劇中においてそれが見れるのはラストバトルのみでレースらしきレースは最初と最後だけ、中盤はニューヨークからカルフォルニアまでのアメリカ横断でちょいちょいいざこざがあってあとは特に印象に残らない主人公とその仲間達のドラマパートだ。ないものねだりなのは百も承知だがそこは大規模かつ危険なキャノンボールレースにするべきだろ!そこにいろんなカーアクションや破壊、仲間達やヒロインとの絆、ライバルとの因縁をぶち込んだら最高じゃないか!なのに…もっと豪快な高級車をぶっ壊しながらのデスレースこそ今回の映画には必要不可欠だったと思う。そして冗長なドラマパートはちぐはぐな話運びが鼻に突くし、ベースが復讐劇なので終始暗い印象でどこを面白がればいいのか分からない。ワイルド・スピードシリーズならもっと上手に登場人物を描けるのになと思う。

とここまで文句を書いてきたが思わぬ魅力も存在する。それはイモージェン・プーツがめちゃくちゃかわいいのだ。最初は強気でメカや数字に強いブロンドのお姉さんなのだが、いざ主人公が強気の運転したりめちゃくちゃビビったり運転の交代でイチャイチャしたりするときの天真爛漫さなど思わぬギャップ萌えを感じてしまうのだ。彼女のある弱点でパニックになる姿もすごくかわいい。どんな高級車よりも魅力的に見えた。

シリーズのファンだからこそのどうでもいい文句ばかりだがそれなりには十分楽しめたしイモージェン・プーツはかわいいしまぁいいんじゃないかな(笑)ドミニク・クーパーのアホさ加減やマイケル・キートンのノリノリっぷりも面白かったし。
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