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薔薇色のブー子のJAmmyWAngのレビュー・感想・評価

薔薇色のブー子(2014年製作の映画)
1.0
これはスゴイ。福田雄一的な大衆想いのお笑いメソッドに、テレビタレントなどの共時的で表層的でインスタントな記号性を大量に混ぜ合わせて映画を作り上げてしまった事によって、この作品は現代メディア・コンテンツ製作の生き恥として歴史的価値を有しているじゃあないですか。

短期間の内にそれなりに消費されて、その後はゴミのように捨て去られるものと分かって製作されているでしょうコレ。観る者のIQを限り無く下げてしまう映画というものはあると思うんだけど、これは観る者のIQを限り無く低く見積もって開き直っている映画である。そんなシロモノを世に出して平然としているワケなんだから本当にスゴイと思う。

「映画っていいもんですねー」とか「戦争はいかん」とか言っていた水野晴郎も、この作品を観たら「よし、戦争だ!」と宣戦を布告してしまっていたのではないだろうか。
僕はとにかく、このような歪みが現代に存在している事実を知ることが出来て良かったと思う。アセンションは既に始まっているのか何なのかよく分からないが、柳下毅一郎の言うように、日本の知的退廃はマジで始まっていたのだと実感しました。
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