【大阪城🏯】
間寛平の名曲「ひらけ！チューリップ」を元にウダツの上がらない若者二人の青(性)春を疾走感漲る映像で描いた神代辰巳のロマンポルノ。この監督は毎回ストーリーよりも人間関係のみに焦点を当てている印象がある。
同じダメダメな青年を描いた北野武の『キッズ・リターン』の数倍は面白い。本作の方が遥かに映画的なアイデアが奇想天外でシュルレアリスティックな魅力が光っている。
パチンコとおまんこ。童貞青年特有のモラトリアム状態と迸る性欲を半ばシニカルに描いている。関西ロケが何よりも素晴らしく、神代辰巳アッパレ！といった７０年代邦画の至宝の一つ。
日活ロマンポルノによくある暗さがなく、底抜けに明るい青春コメディとしても楽しめる秀逸な作品。瑞々しい映像を観てるだけでも飽きないこの監督らしい魔力がある。
