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LSD~ラッキー・スカイ・ダイアモンドの消費者のレビュー・感想・評価

1.8
・ジャンル
ゴア/マッドサイエンス

・あらすじ
神経伝達物質欠損症という難病を患うヨーコは恋人の若き天才医師、片山院長と姉の桜子の看病を受けながら闘病の日々を過ごしていた
しかしヨーコは度々幻覚症状や錯乱を引き起こし2人の手に余る状態になると脳の手術を言い渡される
ヨーコは必死に拒むが半強制的に手術が行われるのと共に入院以前の記憶が蘇る
そしてヨーコは気付く
「この2人は誰だ?」
2人が恋人でも姉でもない事を理解したヨーコは必死に脱出を試みるのだが…

・感想
世界でカルト的な人気を誇るホラー映画「死霊の罠」の続編、「死霊の罠/ヒデキ」と監督・脚本及びその中で主演を務めた佐野史郎が再びタッグを組んだ作品で「ギニーピッグ」の国内シリーズ最終作品

評判の通り佐野史郎の怪演はなかなかの物だった
でも「ギニーピッグ」シリーズの中で言うと「血肉の華」や「マンホールの中の人魚」、「ノートルダムのアンドロイド」などと比較してゴア描写は大分ヌルく、不快描写や性描写もショックバリュー以上の意味を成していない
更にカルト性やアート性の演出の為か芝居が舞台演劇的だったり謎にカメラ目線のシーンがあったりと全体的にシュールさが強い仕上がりになっていた

本作は宮崎勤がシリーズ4作目の「悪魔の女医さん」を所持していた事から題名を改めてどうにか発売にこぎつけたという曰く付きの作品な訳だけど内容を考えるとやっぱり過剰反応という感想
そもそも「悪魔の女医さん」自体がシリーズ内でも特にヌルくコメディ色の強い作品なのでマスコミの偏向報道の餌食になっただけでしかないな、と

作中でのピークだったのは序盤のヨーコが見た幻覚(点滴に詰め込まれた無数のムカデや突如目の前に現れる臓物、腹部からの内臓露出等)と終盤の片山がダンボールを身に付けてヨーコに襲い掛かるシュールな展開
それでもあくまで作中での話なのでそれぞれそこまで魅力的という訳でもなく…
ストーリー自体はちゃんと描けば前作の様な不気味な作品に出来ただろうになぁ…と残念に感じた

本作以降でも「アメリカン・ギニーピッグ」というアメリカ版シリーズがあるのでそちらも一応観るつもり
多分そっちの方が大元のシリーズより面白そうなので
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