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劇場版 テレクラキャノンボール2013のfkyのレビュー・感想・評価

3.0
「君たちはどう生きるか」のレビュー投稿先としてこのFilmarksを宣伝した次のレビューが「テレクラキャノンボール」なのは自分でもヒドいとは思う。話題作でずっと観たかったがついに鑑賞。

まず、個性的な登場人物達を把握するところが重要。バクシーシ山下は、小林賢太郎と対談していたことがあって知っている(久々に思い出した)。他の人は知らないが、ガリガリのおじさんがカンパニー松尾監督。そして実は今回の主役級に上がっていくビーバップみのる。

全て陸路と海路を使うため、函館を経由するなど不思議なルートで札幌に入り出る。個人的には「テレクラ」という仕組みが今までも全くわかっていなかったが、映画を見ても「なにこのサービス?(かけてくる人いるの?)」とまだ飲み込めていない所がある。テレクラそのものにエロ要素は全くないと思って良いのだろうか。小汚い個室で電話を受け取り、変な所で無言で切られるバクシーシ山下が可哀想である。あと「割り切り」と言う業界用語は初めて知りました。

優勝者が決まり、フェリーに乗った後の展開はいわゆる「AV」としての機能を感じさせる、ある意味のNTR的展開をオマケ的に付けてくれている。すごい仕掛けだとは思わないけどまぁ面白いのかもしれない。メガネのレンズが片方とれたみのるさんがこの旅のハイライトとなる名言残す。劇中もビーバップみのるさん特有の「話術」のシーンが良いフックになっていて、実はそれは「BiSキャノンボール」の伏線でもある。「北の国から」で説得にかかるシーンも味がある。

映像のインパクトだと金髪女の家に梁井さんが行くシーンが完全にピークで、やるせない気持ちにさせる。ただこんな人間がこんな人間のまま生きていても良いのは間違いないことだし、そこにチャームも感じられるのが不思議だ。
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