もとまち

劇場版 テレクラキャノンボール2013のもとまちのレビュー・感想・評価

4.0
10時間のオリジナルバージョンを見た。
おっさんたちが寄ってたかって中学生男子の妄想みたいなことを実践してはしゃいでるだけなんだが、人間ドキュメントとしてかなり面白い。旅先で出会う様々なキャラクターの女性、彼女たちの背後に垣間見える複雑な人生模様。ホント社会って色んな人が生きてるんだなぁって、普通に暮らしてるだけじゃ到底計り知れない世界の側面を覗くことが出来たような気がして、なんか大人の社会科見学映画でもあると思った。スワッピング好きの変態カップル、性的虐待を受けていた女性、墓参り代の足しに出演しちゃう女性...強烈な人々が顔出しで次々と出てくるので、マジで大丈夫か?と。男たちが言葉巧みに出演交渉を仕掛ける所は、それぞれの人間性の違いが如実に出ていて興味深い。そして、アツいと評判のウンコ食う/食わない戦争なのだが、ホモソーシャル特有の「より悪ノリ出来たヤツが勝ち」みたいな同調圧力が苦手な俺としてはあまりノレなかった。それが「見世物」を撮るっていう彼らの仕事であり、そこにプライドがあるってのは分かるんだけど、別にそのためにウンコを食う必要性はあまり感じられない。そうした方が「面白い」というのは結局内輪的な発想である。あと俺がその手の映像が苦手ってこともあり、普通にオエーッってなった。個人的には前半の、夏空の下で繰り広げられる躍動感満載のカーレースや、夜の街でグダグダ展開するナンパ大会の方が好きだった。おっさんしか出てこないけど、一夏の青春映画のような爽やかさ。こういうの深夜のテレビで一生ダラダラ見ていたい。
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