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カラスの飼育のRIOのレビュー・感想・評価

カラスの飼育(1975年製作の映画)
3.8
カルロス・サウラが監督なのですが無意識にアナ・トレント繋がりで「ミツバチのささやき」と比較してしまったけれど骨太でした

冷蔵庫の中に冷やされた鳥の足 開けると鳥が殺されて足だけがあることは気づくけれど扉を閉めれば次に開けるまでは忘れてしまう

目の前から居なくなることと死ぬこととの違いがよく分からないアナ・トレント
拳銃を手にするその手で小さなプレーヤーに 「 Por que te vas」Jeanette Anne Dimech のレコードを回して口ずさむ

誰にも触れて欲しくない領域がある
大事にしているものを消そうとする人が消えてくれない朝は怖い夢よりも恐ろしい
それにしても真っ暗い作品です Jeanetteの曲だけが色彩があってしかも頭にこびりつく

1940年 内戦終焉直後のスペイン
崩壊しているかのような夢の話をイレネがアナに聞かせるシーンで繋がってくる車椅子の祖母に現れている喪失感の影やタイトルの意味

「カラスの飼育」というタイトルはスペインの諺「カラスを育てれば目玉をえぐられる」というもの
アナが即刻 叔母を消すために盛ってました
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