Donatello

ジョン・ウィックのDonatelloのレビュー・感想・評価

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)
4.4
キマシタヨコレ。久々に凄い大量殺戮が。キアヌさんに大きなお仕事が。

最愛の奥さんを病で亡くし、失意のドン底過ぎて、愛車マスタングを乗り回すことでしか癒されない男の元に、ある日届けられた仔犬。
亡き奥さんが男の行く末を案じた故の最後のプレゼント。
この仔犬カワイイの。無邪気で。
その仔犬と戯れる姿たるやいつぞやのベンチで佇むキアヌさんのイメージにもオーバーラップさせる事が可能なレベルの寂寥感。

話戻します。

んで、たまたま街で出会ったチンピラの「その車売ってくれ」っていう半ば脅しに近い申し出を断ったらですよ、まぁ普通断ると思うんだけど、何故か家を特定され、犬を殺され、車を奪われた男。

実はマフィアのドンの息子だったチンピラ。
親父さんに怒られる。
「お前なにしてんだ」
僕頷く。
「あいつ俺が昔使ってた殺し屋だぞ」
チンピラ驚く。僕も驚いたフリをする。

ここからがお待ちかねショータイム。

ところで、大体の人が義務教育で教えられてきたように、人間は銃弾一発で死なないことが多々あります。おおよそのムービースターは大体そうですね。一方で端役の方は殆どの場合、一発でお亡くなりになられます。エキストラだったりするので仕方ないです。
しかしジョン・ウィックさん律儀です。
余程自信がある時を除いてダブルタップです。必ず2発撃ち込みます。相手が雑魚でも手抜きしません。
しかも基本CQC。
ジョンウー撃ちとかタランティーノ撃ちなど一切しません。
弾薬節約の為殴った方が早いんじゃないかという距離でも容赦無し。
画面の片隅に倒した人数カウンターつけるべき。
ガン=カタがどうしたバリの現実的な近接射撃。ここはマトリックスではないリアルなんだと、自らが『フェイク シティ ある男のルール』で魅せた射撃術をさらに昇華させての早撃ちウィック。
その姿のなんと美しいことか。
何度もスロー再生で観てしまう。

プロットなんてアレです。単なる復讐モノですよアータ。何処にでもある陳腐な脚本です。
しかし何か秀でた部分があればそんな事どうでもよくなるのですねというお手本のような映画でした。

続編お待ちしております。
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