アンソニー・ホプキンスとコリン・ファレルの異能力戦という、個人的には美味しい作品でした。
元相棒の刑事ジョーも渋くてよい。新人相棒のキャサリンも若さ溢れる気の強さで悪くはない。とはいえ、主軸がアンソニー演じるジョンなので、わりとこの2人についてはあっさりな感じ。どうしてもアンソニーと出演時間が短いにも関わらずコリンに持っていかれてしまう印象でした。
こう、アンソニー・ホプキンスとコリン・ファレルが重厚に演じてくれると、非現実的な異能力も全て本当にみえる。恐ろしい。アンソニー・ホプキンスは、「2人のローマ教皇」を観た時も、あれこの人教皇なんだったかもと鑑賞後に思ってしまうくらいでした。コリン・ファレルも、気弱なおじさんからモリモリフェロモンおじさんまで幅広く上手く、そして不穏で意味深な役がとても絶妙。
内容は悪くないのだけど、かなりシンプルなストーリーでなんとなく盛り上がりに欠ける感じです。アンソニーとコリンで底上げされてるけど、そうではなかったら厳しいかもなと思ったり。サスペンス要素はそこまで強くなく、内面勝負というか異能力者2人がメインなので、中途半端な印象なのかも。
原題の「solace」がかなり内容に合っているので、そのままでも良かったのではと思いました。というか、solaceというタイトルで認識していたので、観始めてからこれ観たことあるわって気がつきました。邦題が原題と全然違うと違う映画と思って観たことない作品と思ってしまうことがありますよね…。