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ブレイン・ゲームのmのレビュー・感想・評価

ブレイン・ゲーム(2014年製作の映画)
2.5
人の死を扱えるのは神だけなのか。
正義と悪は紙一重だと感じた作品。

これを見て切なくなる方もいらっしゃるのかもしれないから、具体的な話はしないけれど、最近死刑判決の出た方を思い起こされた。
コリン・ファレルさん演じるチャールズは、自身が行うことを正義だと思っている。
正義感は行き過ぎると悪になる。
けれど、その人たちはそれが悪だと思わないからとても厄介。
どれだけの理屈があろうと、他者が人の命を殺していいはずがない。

ただ、本当に本当に小さく、チャールズの行うことに意味を見出してしまう私もいる。
私は、病で生きるか死ぬかの場所にいたことがあり、当時死にたいと口にしていた。
もしかしたら殺して欲しいと言ったかもしれない。
親が昔を振り返り「あの(高速道路)ガードレールに突っ込んだら楽にしてあげられたかも、って思ったよ」と言っていた。
介護する側も必死なんだと、今作を観て改めて思った。
母があの時感じたあの気持ちは、究極の愛だった。

アンソニー・ホプキンスさん演じるジョン。
彼は色んな事に葛藤しながらもチャールズと戦っていく。
彼の中で罪悪感とそしてそれを踏まえた感情。
アンソニー・ホプキンスさんって存在感あるな。

未来が見える、過去が見える、それが重い倫理観を問う今作をよりマイルドにしている。
それはそれで良いと思う。
新しい見せ方だと思う。
たらればをこういう見せ方にするのは斬新だ。
だが、終盤の電車の中などのシーンはやや陳腐になったイメージ。
良い俳優さんを使っているのだが、後に残らない作品だった。
穴や欠点が目立つ作品。

共感は出来る。
この問題には向き合うべき。

ストーリー : ★★☆☆☆
映像 : ★★★☆☆
設定 : ★★★☆☆
キャスト: ★★★☆☆
メッセージ性 : ★★★☆☆
感情移入・共感 : ★★★☆☆

cc/どちらが先に未来を変える!?
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