真っ黒こげ太郎

デッドライン2 爆炎の彼方の真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

3.6
Roger Corman & Cirio H Santiago(Cirio Santiago) Produce!!!

続編になってもやっぱり変わらぬ、フィリピン産&ロジャコマ&サンチャゴの老舗の味。




米軍基地が突如としてテロリストの襲撃を受ける。
ダニエルズ大尉率いる特殊部隊の活躍によってテロリストは制圧されるも、襲撃のドサクサに紛れてある装置を盗まれてしまう。

その装置は旅客機を遠隔操作出来る制御装置(エンコーダ)で、イスラム系テロリスト達は人質を解放しなければ一時間につき一機旅客機を墜落させるという。

テロリストの手によって次々と墜落させられていく旅客機。
ダニエルズ大尉はテロリスト軍団を倒し装置を奪還する為に、特殊部隊と共に敵地に向かう。
彼らはテロ組織を倒し、装置を取り戻すことができるのか。




ハイテク装置による連続テロを阻止するため、テロ組織に戦いを挑む特殊部隊の戦いを描いた、アメリカ&フィリピン産のコマンドアクション映画。
制作総指揮ロジャー・コーマン氏&シリオ・H・サンチャゴ氏のエクスプロイテーション映画製作チームがお送りする、80~90年代系低予算コマンドアクション。
主演は「47RONIN」のVシネマ続編や「聖闘士星矢」の実写版等で地味にお仕事が増えているアクション俳優、マーク・ダカスコスさん。


タイトルで分かるように本作は「デッドライン 報復の導火線」の続編。
まぁ、話自体の繋がりはそんなに無いので、本作だけ見ても無問題。

そして前作もそうですが、80年代から激安ジャンル映画の量産を続けてる制作陣が手掛けてるだけあって、続編である今作もやっぱり例に漏れず昔ながらの激安コマンドアクション映画となっております。
例によって登場人物はベタ、お話もシンプル、アクション演出も特色はない(おいおい)、よく言えば真っ当な、悪く言えばありがちなB~C級軍人アクション映画です。


という事でまさかの続編だが、どうやら前回よりは予算が増えたようだ。
前作に比べると火薬量は増量し、銃撃戦の迫力も多少増して、カメラのブレブレも多少減った。(あくまで多少だが)
また前作でマーク・ダカスコスさんの格闘戦が無かった事の反省か、今作では序盤とクライマックスでテロリスト相手に素手で殴り合う場面が描かれたのは良かったね。

テロリスト軍団の武器が「旅客機を操ってテロを起こせる装置」だったり、「テロリストが何処に隠れているか」という展開も一応は捻ってあった。
クライマックスはハイテク装置を持ち逃げした敵とチェイスしたり、旅客機墜落までのタイムリミット要素を入れたりと、盛り上げようとする気概は感じられた。
(逃げた敵が何故最後に爆発したのかは分からんかったが。w)


しかし、良くなったとは言っても精々団栗の背比べレベルなので、相変わらず映画の出来は平凡です。w


銃撃、爆発等は揃っているけど結局そこまで特出した物はないし、舞台も市街地になった程度なので相変わらず地味。
ダカスコスさんの殴り合いも動けてはいるけど、結局は普通の殴り合いレベル。

作中では色んな事が起きてるにも関わらず、相変わらず最初からクライマックスまで平凡なテンポ。
爆発して銃撃しまくってるのにアルファ波が出まくりの映像であくびが出てしょうがない。


まぁ、そんなこんなで続編も見事なまでにありきたりB級コマンドだった今シリーズ。
そこまで面白い訳じゃないけど(おいおい)、ダカスコスさんの日本語吹き替え声は前作同様に速水奨さんだったし、銃撃や爆破等のドンパチで目と耳の保養にはなったかな。
今回も86分と前回より尺が短かったんでサッと見れたし。

VHS時代に量産された様なドンパチミリタリーアクションを味わいたい人は前作同様に暇つぶし程度には見てもいいかもしんない。
まぁぶっちゃけ安くてショボくて平凡なのでそこまで進んで見なくても居けどね。(最後までボロクソじゃねーか!!!)