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白鯨 MOBY DICKのNMのレビュー・感想・評価

白鯨 MOBY DICK(2010年製作の映画)
3.8
白鯨に取り憑かれている船長エイハブ。聖書に出てくるエイハブ(アハブ)は、暴君の象徴。私は復讐に執念を燃やす、人間の業の象徴のような人物だと捉えたが、逆に様々な人物を取りまとめた英雄的存在と捉える人も少なくないらしい。
私には、エイハブらを一歩引いてみているスターバックこそ、冷静で、神と自然を畏怖し、憐れみ深く命を投げ出すことも厭わない、英雄的人物に描いてあると思うのだが。

イシュメイル(イシュマエル)も聖書の登場人物で、太祖アブラハムの長男だが女奴隷との間の子であったため(浮気ではなく、子宝に恵まれない妻の薦めによる)、その後苛酷な宿命を辿ったが、結果として子孫に豊かに恵まれ、全てのアラブ人の先祖とされている。後に生まれた正妻サラとの子で異母弟であるイサクは、ユダヤ人の先祖とされる。

Japanや類する言葉が登場するが、別に日本海ということではなく、小笠原~釧路~ハワイまでを指す特殊な呼び名らしい。

ラストは悪くないが、ここで予算が尽きたのでは、と思ってしまった。
白鯨の映像化作品はいくつもあるので他のものも観てみたい。
(過去に観たものなので詳細失念
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