はぐれ

デュエルのはぐれのレビュー・感想・評価

デュエル(1976年製作の映画)
3.6
太陽の女王と月の女王の対決。どこにでもアップライトピアノと一緒に付いてくるおじいちゃん。ノワールなのにファンタジー。異世界のような人気のない巴里。間合いたっぷりなグダグダの会話劇。やっぱりジャック・リヴェットって唯一無二の映像作家だわ。彼の作品でしか味わえない何にも形容しがたい読後感が癖になる。

くすんだ灰色の巴里の街並みに突然浮かび上がる緑色の蛍光色の光がこの異様な世界を作り上げている。強烈にコントラストの効いた陰影の使い方も絶妙。そして何より女王のビビッドカラーの頭髪が目に焼き付く。今観ても映像は瑞々しくてショッキング。リヴェットの画作りに酔える作品🥺
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