イチロヲ

処女監禁のイチロヲのレビュー・感想・評価

処女監禁(1977年製作の映画)
4.5
望遠鏡を使用した窃視行為に勤しむ青年(伴直弥)が、向かいのアパートに居住する美女(三崎奈美)に惚れ込んでしまう。ストーカーのジタバタ模様を卑俗趣味たっぷりに描いている、偏愛ドラマ。飯干晃一・著「ドキュメント 婦女暴行」をベースにしている。

ヒロイン役を演じているのは、新人の三崎奈美。東映のロゴにちなんでつけられた芸名なのだが、本格的にブレイクするのは、日活ロマンポルノに鞍替え後のこと。プルプルのもち肌とグラマー体型、そして迫真の体当たり演技(アフレコ含む)が素晴らしい。

主人公の青年(a.k.a キカイダー)は、ヒロインの裸を遠くから窃視しながら、等身大の裸婦画を描いていく。観察日記をつけて、妄想オナニーをして、完全に自分のものになったと思い込む。そのパンキッシュな恋狂いぶりが、最高に面白い。

物語の折り返し地点に入ると、ついに主人公が監禁行為に着手。ヒロインは処女ではないのだが、初めての監禁行為だから、処女監禁。なかなか巧いことを言う。ゴミ拾いをテーマにした「オールナイトロング3」との併映を想像すると、気分がアゲアゲになる。
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