ひろりこ

ショート・タームのひろりこのレビュー・感想・評価

ショート・ターム(2013年製作の映画)
4.3
鑑賞記録&感想
【初鑑賞】※日本語字幕

 明けない夜はない

“闇が深ければ深いほど、
やがて訪れる夜明けが美しいことを、
本作は教えてくれている。
どんな子供にも未来がある。
いかなるひとにも夜明けは訪れる。
そう、あなたにも、私にも。″
作家・原田マハ(本作プレスへの寄稿より抜粋)

誰にも言えなかった、
  あなたに出会うまでは。
 誰もが抱える心の中の大きな荷物。
   下ろしてみれば、優しくなれる。

〜あらすじ〜
物語の舞台は、児童虐待や育児放棄(ネグレクト)されたティーンエイジャーをケアする短期保護施設“ショート・ターム″。ここで働く20代のケアマネージャーのグレイス(ブリー・ラーソン)と、同僚でボーイフレンドのメイソン(ジョン・ギャラガー・Jr)。子供が出来たことをきっかけに、二人の将来はささやかながらも幸せなものになるかと思われました。でも実は、グレイスの心には、たったひとりの信頼できる彼にも打ち明けられない、深い深い闇が横たわっていたのです。そんなグレイスの心を次第に開いてゆくのは、やはり同じように心に傷を負ったショート・タームの子供たちでした。
       
🙊ほんの少しだけネタバレを含みます
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短期保護施設内での出来事がほぼ中心。

施設内の子供たちは過去のトラウマや未来への不安、恐怖を抱えているので、自傷行為や大声を出しながら走って外へ脱走する子供がいたりで、この仕事はとても大変な職業だなとまず思いました。

主人公グレイスを演じた主演のブリー・ラーソン、子供たちと正面から真摯に向き合い親身になって対応し、自らも子供たちと共に成長してゆく姿に感動しました。
そして彼女の演技は凄く自然な空気感を持っていたので、抵抗なく感情移入することが出来ました。

ジョン・ギャラガー・Jr演じる彼氏のメイソンですが、ほんと〜に思いやりのある最高な彼氏でしたね😌

大好きな『ボヘミアン・ラプソディ』のラミ・マレックがさり気ない役柄でしたが出演していたので嬉しい!エ〜オ!🙌🏻

この作品は忌まわしい過去、境遇から、悩み苦しみながらも自分なりに整理をつけ、成長してゆく大人、子供たちの姿をリアルに描いています。

現在の日本でも頻繁に児童虐待死のニュースを見ますが、見るたびに心が痛みます。国・地方自治体(児童相談所)がこの問題にもっともっと真剣に取り組んでもらいたい。助かっていたかもしれない命なのに。

この作品はテーマは重いですが、明るい場面もそれなりにあるので全体的にそれほど暗い感じではないです。
そして心地よい音楽に包まれた素晴らしいラストシーンでした🌱

高評価も頷ける秀作です👍🏻✨
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