吉良吉影

6才のボクが、大人になるまで。の吉良吉影のネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

4人の俳優が12年間家族を演じた

このキャッチフレーズだけで超大作感が伝わる。『ハリーポッター』シリーズで、ハリー達がどんどん大人になっていく成長物語に近い。同じ俳優が大きくなるまで演じ続けることの大変さは計り知れない。一人でも欠けたらプロジェクトが頓挫する可能性があるから、長期的に計画して無事に撮り終えた点だけでも奇跡的な作品。どんどん大きくなるメイソンの姿に途中から感情移入をすることができた。

母親が離婚しまくって子供達の環境が不安定になるのは気の毒。やはりアメリカではデキ婚が統計学的に多いのかもしれないが、その親たちが生活の中心になり、子供達が振り回されるのはむしゃくしゃする。しかし、イーサン・ホーク演じるメイソンの実の父親が真っ当過ぎて終始微笑ましかった。

アメリカの文化的な一面(食事や音楽、政治、パーティ、学校生活、テレビやゲーム)など、かなり味わうことができて最高。オバマとバイデンの旗を、明らかに共和党(もろトランプ似)の人に置こうとするブラックユーモアも面白かった。

展開自体は日常生活系で波もなく、平凡な話(数回の離婚は例外)だったが、かなり引き込まれた良作品でした。
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