masahitotenma

6才のボクが、大人になるまで。のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

3.9
両親が離婚した少年の成長とその家族の変遷を、同じキャストとともに12年間にわたって撮り続けるという手法で描いたヒューマン・ドラマ。
監督はリチャード・リンクレイター。
ベルリン国際映画祭銀熊賞(監督賞)受賞。
原題: Boyhood
(2014、2時間43分、PG12指定)

両親が離婚した6才のメイソンJr.は、姉サマンサ とともに、テキサスから母親オリヴィアの故郷ヒューストンに引っ越す。
母親オリヴィアは職を得るために大学で心理学を学び、連れ子が2人いる教授のウェルブロックと再婚するが、彼は暴力男だった…。
バンド活動に熱心で定職がない父親メイソン・シニアは、定期的に子供達のところにやってくるが、やがて恋人ができ再婚。赤ん坊も生まれる…。
そして、主人公のメイソンJr.は思春期、反抗期や失恋を経て、アート写真家という夢を見つけ、母親の元から巣立っていく…。

~主人公の家族~
①メイソン・エヴァンス・ジュニア( エラー・コルトレーン): 主人公
②母オリヴィア( パトリシア・アークエット)
③メイソン・エヴァンス・シニア (イーサン・ホーク)
④姉、サマンサ ( ローレライ・リンクレイター=監督の実の娘)

~他の登場人物~
・母の二番目の夫、ビル・ウェルブロック( マルコ・ペレッラ): 大学教授。ルールで子どもを縛りたがる。酔っぱらいの暴力男。
・その連れ子、娘のミンディ(ジェイミー・ハワード) と息子のランディ (アンドリュー・ヴィジャレアル)
・母オリヴィアの三番目の夫ジム(ブラッド・ホーキンス) :軍人。
・父の後妻アニー(ジェニー・トゥーリー)と2人の子どもクーパー
・Jr.の彼女シーナ( ゾーイ・グラハム)
・Jr.の写真の先生ミスター・ターリントン(トム・マクテイグ)
・Jr.の寮のルームメイト、ダルトン(マクシミリアン・マクナマラ)
・その彼女バーブ(テイラー・ウィーヴァー)
・ 彼女のルームメイト(ジェシー・メクラー)

「どうしてみんな"一瞬を逃すな"って言うの?私はなぜだかそれを逆に考えちゃう。"一瞬は私たちを逃さない"
分かるよ。時間は途切れない。一瞬というのは、常に今ある時間のことだ」

離婚した家族を6歳の少年が18歳になるまでの期間を切り取ってじっくり見つめたドキュメンタリー風の物語で、派手な演出をしないで、とても丁寧に撮られていて、その作風に好感が持てる。
ラストは、美しい自然を背景に、主人公の新たな恋を予感させて、きれいに締めます。
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