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テッド 2のHIROのレビュー・感想・評価

テッド 2(2015年製作の映画)
3.6
バイト先で知り合った彼女タミ・リンと結婚したテッドは子どもが欲しいと思うようになるのだが、そのためには人間であるということを証明しなければならなくなる。
親友のジョン(マーク・ウォルバーグ)、美人弁護士サマンサ(アマンダ・セイフライド)と共に裁判で闘うお話。

字幕版の鑑賞。

終始くだらない作品でしたな。

テッドは子供が欲しいと思うものの、人間じゃないから子供を持つことを許されない。裁判で争っても人間と認められるはずもなく世間からただの所有物という烙印を押されテッドは深く落ち込んでしまう。まぁ何を今更という話ではあるわけなんですけどテッドにしたら自分の存在、ジョンとの思い出、全てを否定されたも同然なわけで、それなりには可哀想ではありましたね。
何とか人間であるということを認めてもらおうと奮闘する!というなんとも真面目な題材を扱っているかと思いきや、やってることは前作同様、マリファナ、下ネタ、人種差別的ギャグのオンパレード。

ただ、全体的にギャグが結構散らかっているように見えました。
ストーリーにギャグを散りばめるというよりは、ギャグにストーリーを付けていっているように感じるというか。
ギャグを盛り込むのはいいものの、ちょっとしつこいと感じてしまう始末。ギャグがいちいち話の腰を折る印象を受け、もうこれくらいでいいんじゃないかな!とイラつくこともしばしば。
と言ってもジョンのパソコンに保存されているエロ動画を巡る展開などのバカバカしさは笑えました。ああいうノリは結構好きです。

ジョンが前作で結婚したローリーと離婚をしてるという展開はやるせなさを感じました。
ローリーがジョンとテッドの関係を理解してくれたおかげで幸せな結婚生活を歩んでくれるのだろうかと思いきや、現実はそんなには甘くないんですな。
ローリーの不在は寂しいものの、今作では新ヒロイン・サマンサ(アマンダ・セイフライド)が活躍。
麻薬中毒の弁護士というキャラクターなんだけど、アマンダが清々しいほどに可愛いすぎるので、麻薬が全く似合わなくて不自然な印象を受けましたよ。アマンダとゲスは相反するものだということを再認識した次第であります。
ただ、アマンダがあるキャラクターに似ているというのは少し笑ってしまいました。

今作も色んな映画が元ネタになっていて、分かりやすいものから、マニアックなものまで山ほどありました。
80年代ネタばかりでそれこそセス・マクファーレン監督の趣味のゴリ押しにしか感じさせないわけですが、楽しそうなのでこれはこれでいいと思います。

後半の舞台となるコミコン会場ではコスプレしたオタク共がうごめきあい、なかなか面白かったです。
スターウォーズやミュータント・タートルズなどのコスプレの数々に、自称映画ファンの僕でもテンションが上がりましたよ。
ただ、ジョンの友人によるオタクいじめは初めこそ笑えるものの、回を重ねるごとに少し嫌悪感を感じさせたりもさせる。
ギャグも度を越すと笑えなくなるので、ほどほどにしてほしいですね。

これと言ってたいしたことをしていないモーガン・フリーマンのその重厚さ溢れる存在感のおかげでとてつもなく大物に見えるから不思議。
テッドへの「お前はジャスティン・ビーバーか」というツッコミも好きでした。

ギャグ重視であるが故にストーリーはお粗末で、ラストもかなりの駆け足。
唐突な決着の付け方に雑さを感じたものの、この作品にそういうことを言うのはあまりにも御門違い。
オープニングのテッドのご機嫌なミュージカルシーンといい、リーアム・ニーソンといい、新スーパーマンのキャスティングといい、普通に笑えるところがたくさんありました。

何も考えずに観れる映画の典型的な例のような作品。
なんだかんだで好きなシリーズになりそうです。



2015-98
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