サブタイトルに「7人の呪われた少女たち」と書いてあるが、少女よりも成人の方が圧倒的に多いタイトル詐欺をしているオムニバスホラー。
1.二次会
・上司に連れられ、上司の行きつけのバーに入店した千恵。上司2人と雑談で盛り上がる中、2人の少し不気味な女性と出会う。この女性とバーとの関係とは…。
幽霊と生きている人間の区別がつきにくい場面がある。
例えば、千恵が用を足しに便所に行くと、口から血を垂らし苦しんでいる若い女性(幽霊)がいて千恵が悲鳴を上げ逃走し、怯えながらビールを飲むといったシーンがある。
恐らく監督の意図としては突然の幽霊の出現で視聴者を驚かせようとしているのだろうが、私には生きている若い女性が苦しんでいるようにしか見えなかったので、悲鳴ではなく
「マスター!!トイレで女性が苦しんでいるわーーー!!急いで救急車呼んで!!!!」
の方がしっくりくる。
オチもありきたりだし、だからどうしたとしか思えなかった。
2.おみくじ
・神社でおみくじを引いた麻衣子。引いたおみくじは「凶」だった。そのおみくじを近くの樹に結びつけたのだが、その樹にはある言い伝えがあった…。
恐ろしいおみくじだ ヒィー(((゚Д゚)))ガタガタ
その神社のおもくじの「凶」は、親友に裏切られるor親族が亡くなるクラスの不幸が降りかかるらしい。
いや、幾らなんでもレベル高過ぎだろ!!
「凶」ってレベルじゃねーよ!!
劇中では「大吉」と「凶」しか出なかったが、「大凶」だったらどんな災いが降りかかるのだろうか・・・。
3.ブログ
・亡くなってしまった友人が作っていたブログ。故人を偲びつつ、見返すめぐみ。ブログのコメント欄に、亡くなった友人い戻ってきてほしいという記入をしたのだが…。
大まかな流れを説明すると、
めぐみ「寂しいよ~(ToT)友人死んでるけど私の元に戻ってきて!!」
友人「私、友人。今玄関の前にいるの。これから入るわね(*´∀`)♪」
めぐみ「いやぁぁーー!!来ないでぇぇーー!!!」
友人「来ちゃった(*´∀`)♪」
めぐみ「ギャーー!!助けてェーー!!」
と、ありきたりでありコントの様な話。
幽霊のデザインも長い髪で闇のオーラを纏ったありきたりなもの。
劇中ではAM11:00辺りなのに完全に夜になってたりと、ディテールが甘い部分も多々ある。
ついでに、本作で一番少女とかけ離れている主人公(恐らく20代後半)。
4.嘘
・女子二人で楽しいお泊り会。怖い話で驚かせるちひろだったが、驚いたのは友人の具合が悪くなり、慌てて水を取りに。だがそれは友人のただの嘘。そんな嘘を言い合ったじゃれていたところに…。
本作で一番しょうもない話。
伏線の意味を完全に勘違いしている。
そして、本作で唯一出てくる少女がこの話の主人公。
5.ストーカー
・とある女性に一目ぼれをし、ストーカーになってしまった幸三。彼女を尾行し、住んでいるアパートを突き止めた幸三だったが…。
本作で一番マシだと思った話。
ただし、女性の表情や演出が酷い為に、話の冒頭で簡単にオチが読めてしまう。
同じ脚本は良いと思うので違う監督だったら面白い話になっていたのではないだろうか…。
ついでに、本作で唯一男が主人公な話でもある。
6.友達からの電話
・ある日の朝、鏡に写る自分の顔に一瞬異変が起きたことに気が付くミドリ。間違いだろうと特に気にせず、その日彼氏とデートを楽しんでいる中、親友から一本の深刻な電話が入る…。
電話の内容は、
親友「彼氏にフラれた(ToT)死にたい!!」
と言うもの。
次の日、飛び降りる場所も告げてないのに何故か親友の元にたどり着くのだが、もう親友の胡散臭さが半端ない。
お前、絶対死ぬ気ないだろ!!
と思ったら案の定の展開…。
幾らなんでもオチが安易過ぎだろ!!
7.DVDプレイヤー
・同棲中の彼氏の慶太が恵美子のために、サプライズで中古のDVDプレーヤーを買ってきていた。楽しみにDVD鑑賞をはじめようとする恵美子だったが、そこには…。
金がないからDVDプレーヤー買えないと言っているのに、割りといい場所に住んでる。
そんなにキツいなら引っ越せよ!!
しかも、食卓付近はかなり豪勢なのに、テレビ付近はござを引いてボロボロのソファーに汚れた小さいテレビで違和感しかない。
一体どんなセンスだ!!
内容もこの手の話ではありがちなものを劣化させたもの。
本作は全体的に、ありがちな話を安い演出で作られた作品である。何も考えずにただ何となくホラーが観たい時には最適だが、真剣に怖いホラーが観たいのならば、微塵もぞくりとしないのでオススメは出来ない作品である。