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狂乱の大地のyasu555overseasのレビュー・感想・評価

狂乱の大地(1967年製作の映画)
4.0
さっき映画館で観ました。
ブラジルにこんな昔の映画があるとは知らなかった。

架空の共和国 エルドラドを舞台に階級闘争、人民を強いた抑圧、政治思想の解放、論争や闘争に巻き込まれる人々、現実から回想へ幻想へとそれらの視点を描いた社会派ドラマ映画です。こういう作品はトマス・グティ・エレスの「低開発の記憶」に通じる描き方です。

最初はどのような状況になったか説明した詩人の男がフラッシュバックして語られる変わった流れです。
詩人の男は政治指導力を持つ保守派の政治に付いたり、政治指導力に弱い市会議員に突いたり、日和見な事をする中、テレビでの攻撃や市会議員の側近は武力闘争を仕掛けようと市会議員の男に持ちかける状況は政権による闘争だと実感しました。

マシンガンの銃撃音のような効果音が流れて凄い効果音でした。
昔の1950年代〜1960年代を時代背景に架空な保守派の政治家と民主主義の進歩派なヴィエイラとの論争を描いてたのが凄かったです。ジャーナリスト且つ詩人の男が保守派の政治家や政治家の愛人・シルヴィアと会って結びついたり、保守派の政治家が上院議員に選出されると、詩人の男は離れて、活動家のサラと出会って、より良い進歩的な政治指導者を見つける為に市会議員の男を支援をする事を決意する所か、市会議員の男は弱く、資金を援助した地元の経済力に支配されるのを見え、社会状況は変わらない中、詩人の男は幻滅して、サラと市会議員の下から去って、首都に戻ってシルヴィアに会ったり、保守派の政治家を裏切った詩人の男の活動を見た時、詩人の破滅な末路へと展開になるのが見えて彼は死んで活動家のサラは彷徨っていく様な有り様で呆気なさを感じさせられました。

最も難しい作品でした。
何回も見ないとあかん社会派ドラマ映画やなって実感しました。
また、見たいです。